「一番亭の逸品、大人向け生姜焼きの深い味わい」

1. はじめに

 一番亭の生姜焼きが、大人向けに生まれ変わったのは3年前。

定食を全面リニューアルして、レシピの見直していく中で、

「一番亭の生姜焼き、もっともっと美味しくしたい!」

との思いから、

当時甘くて食べやすく、クセのないお子様向けの味だった生姜焼きを、

「お子様はもう食べられないかもしれない!」

との覚悟で生姜の風味が鮮やかに香る、本物の素材の味が感じられるレシピを目指しました。

2. 生姜焼きの起源と一番亭での再解釈

生姜焼きがお店で食べられるようになったのは昭和20年代。

それまでレシピとしては存在していた豚肉の調理方法を、銀座の「銭形」と言う定食屋さん。

まだ国産の電気冷蔵庫は開発される前の時代。保存や流通の問題で、家庭で気軽に豚肉が食べられない時代でした。

今では、一般的な家庭料理として普及してる。豚の生姜味も、昭和の中期までは関東地方のローカルメニューだったそうです。

ちなみに、暮らしの手帳でレシピが紹介されてるのは昭和30年代後半。

1962年(昭和37年) 2月号のお料理コーナーで見ることができます。

一緒に紹介されてるのは、見慣れた和食と並んで、オニオンリングやハンバーガーなど!

なんだか面白いです。同じように新しい空気がするお料理だったんでしょうか。

生姜焼きのレシピが生まれ変わるときに意識したのは、

•しょうがの風味が本気で香ること

•本物の調味料だけを贅沢に使い、素材の味が感じられること

の2点です。

使用しているものは、醤油、酒、みりん、黒砂糖、そして生姜のみ。

旨みや甘みの奥にガツンと生姜の辛さを感じる大人の味わいを目指しました。

3. 選び抜かれた材料

厳選した醤油とお酒、本みりんと合わせるのは、

昔ながらの世話で作った奄美諸島産100%の自然な甘みの黒砂糖。

まろやかで、ほのかな甘みに整えます。

生姜で大切なのはおろしたてな事。

下ろしたばかりの新鮮な生姜をたっぷり漬け込んで、自家製だれが完成です。

仕上げに、店内ですりおろした生姜をひとつまみ。

爽やかで澄んだ香りが口の中に広がります。

4. 調理法の秘密

醤油タレが調理によって美味しくなる仕組みは、メイラード反応。

絶妙に焦がし醤油のように火入れをすることで、お醤油の中の旨味成分が変化し、あの何とも言えずに、最高に美味しそうな匂いに変化するんです。

お祭りの屋台の焼きとうもろこしや、焼き鳥屋さんの焼き台って本当に美味しそうな匂いがしますよね!

中華鍋を使って、生姜焼きをあの状態に加熱、変化させていきます。

5. ペアリングの提案

生姜焼きが1番おいしいのは、千切りキャベツとの組み合わせ。

お皿の上に流れてきたタレがキャベツと絡んで、ご飯ともとってもよく合います。

これぞ「生姜焼き」な逸品、完成しました!